良く同業者以外の友人から
「歯医者ってなんで何回も通わなくちゃいけないの?」「なんであんなに期間がかかるの?」と言うようなことを聞かれます。確かに私のところに来る患者さんの中にも、半年あるいは1年以上かけて治療が終了する方もいらっしゃいます。
なぜかと言いますと歯科治療は「一種の物造り」だからです。
例えば、転んで膝を擦りむいたとします。バイ菌がはいって化膿しないように消毒したり場合によっては抗生物質を飲むこともあるでしょう。
その後は、自然治癒を待つしかないのです。風邪をひいたときもお薬を飲んだりするとは思いますが、最終的には自然治癒力を期待するしかないのです。
しかし、虫歯は自然には治りません。虫歯になった歯は、再生されないのです。
通常、大きな虫歯があって来院したとします。
1日目 神経を取ります。
2日目 神経を取ったところにお薬を入れます。
その後、場合によっては金属の土台を装着する為の型採りをします。
3日目 土台を装着し、今度は被せ物を装着する為の型採りをします。
4日目 被せ物を装着して終了となります。
この様に、最短でも1本の虫歯に4回の治療を要するのです。
さらにその歯が歯周病に罹患していれば、その治療もしなければなりません。
また、型を採れば技工士さんに被せ物や
入れ歯を作製してもらわなくてはなりません。その期間が3日から1週間程かかってしまうのです。
次に、歯を抜いたとします。傷が治るのに1か月半から2か月ぐらいはかかってしまいます。その後、ブリッジや
入れ歯を作製していきますので、期間もかかってしまうのです。
小さな虫歯であれば、白い詰め物を詰めるだけの治療で済みます。その場合は、1,2回の治療で終わるのです。
何度も通院しないで済むよう、気になったら歯医者さんに行きましょう。